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五感の外のフィールドワーク
by lotus_ark
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天敵との対面




試合に勝ってしまいました。
なので、今日も勝ち抜き戦に行ってきます~。


そして、別リーグなのに、影も来ていました。
逃げても、逃げても、追ってきますね~。

リアル「ゲド戦記」です。



・・・



苦手な虫がいます。怖くて名前も言えません。




中学生のとき、肺炎で入院していたときのことです。
彼は、病室の窓の外から飛来してきました。
その羽根を誇らしく輝かせています。

その彼が、残暑の中、タオルケット一枚で横になっていた私の
ベッドの上に、

ぽとん、と。

☆!%$#!!!!

ことばにならないくらい、びっくりしてベッドの上に飛び起き立ち
上がった私以上に、彼は驚いたらしく、いちばん近くにあった隠
れ場所、私のパジャマの裾の中に逃げ込みました。

!!!!!!!!

ぎゃあ。☆!%$#!!!!

私はベッドの上で大暴れしました。


彼はよっぽど驚いたらしく、パジャマから脱出して、再び窓から
海の方に向かって飛んでいきました・・・・。


それ以来、彼は、私の怯える最強の虫となりました・・・。



そういうわけで、彼に訪問されないように、ゴミの類は充分に封
印し、そこそこの掃除もしていたのです。
功を奏してか、彼に会うことは、ほとんどなかったのですが。


出合ってしまいました。

年の頃は、高校生くらい。成年ではありません。
階段で、壁に貼り付いてました。


私は硬直して、見てみぬふりをしました・・・。

そして、しばらくして再びそっと見てみると、壁から落ちて、動かな
くなっていました。

栄養状態が悪く、大人になれなかったのですね。



私の通路を彼は阻んでいます・・・。
なんとかしなければなりません・・・。

動かないなら、捕まえられるかも。
山のようにティッシュを重ねれば、触れるかも・・・。

そのあと、どうする?
トイレに流せるかな・・・。

必死でプランを組み立てます。
そして実行にかかりました。

ティッシュをかざしたとき・・・。



「ボクもう逝く。流してもいいょ。」


4歳くらいの男の子のような、穏やかで、あどけなく、澄んだ声が
そのとき聞こえました。

その「高校生」は、ふんわりとつかまりました。



そして、穏やかに水の渦のなかに消えていきました・・・。


私の恐怖とは裏腹に、
私を思いやり、自らに起きることを受け入れた、やさしい、清らか
な声。

あまりに意外でした。


ティッシュをかざしたとき、彼の居るところ、私の手の中には、濁り
のない、穏やかな空気がありました。



「王蟲が心を開いておる・・・。」
そんなセリフあったっけ。


私は呆然としていました。
虫が本当に喋るのかわからないけれど。
けれど、私の恐怖心を消すように、その「声」はそっと私に触れて
きました。



「高校生」の彼が見せてくれた逝き際のなかには、人であること、
虫であることに違いはなく・・・。


彼から差し出されたのは、深い思いやりでした。


その、小さな体を包み込む先には、彼と連なる、広大な「意思」が
ありました。




いまだ天敵であることに変わりはありませんけどね。
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by lotus_ark | 2006-08-06 06:39 |
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