ありがとう |
一緒に勉強していた仲間が旅立ちました。 5年にわたる癌との闘いを、奥様の献身的な支えのもとに、 静かに成し遂げられました。 駆け抜けるように逝ってしまったけれど、ウイーンで建築学とともに 過ごした毎日は、冒険心に満ちて、祝祭のようにわくわくするもの だったと思います。 ニューヨークに居たとき、新婚ほやほやの奥様とともに、遊びにいら して下さって。 なのに時間を忘れて空間論で熱く議論したのを思い出します。 どちらのパートナーも、ああ、始めちゃったぁ。というかんじで、顔を 見合わせつつも、やさしく見守っていてくれましたね。 ・・・ 彼は、元気だった頃そのままの姿で、着慣れた黒っぽいジャケット を羽織っています。 霞を白く絨毯のように敷き詰めた広い空間・・。 白い壁のある大きな建築の前に立ち、不思議そうにそれを眺めて いました。 ・・・ 夕べは眠りについてから、モーツァルトの楽曲がずっと聴こえてい ました。 音楽の世界に旅立ったのかな。 大好きなムジークフェラインザールを凌ぐコンサートホールを、きっ と彼はそこで創ることでしょう。 そうしたらクラリネット聴かせて下さいね。 それと、得意の音まねも! おつかれさまでした。 貴重な人生のひと時を、ともに、とびっきり楽しくすごさせてくださって、 ありがとうございます。 私たちは、貴方と過ごした時間を忘れない。 |
by lotus_ark
| 2006-09-13 11:27
| 日常
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